故エンドウ・ミツエさんに大統領市民勲章
2025年1月2日、アメリカ大統領ジョー・バイデン氏は、第二次世界大戦中に日系人の名誉の回復に大きく貢献された故エンドウ・ミツエ(Mitsuye Endo) さんに大統領市民勲章(Presidental Citizens Medal) を贈りました。
第二次世界大戦中に、アメリカ本土に住む日系人は敵国系アメリカ人として砂漠の中にある強制収容所に強制収容されていました。
これに対して、日系人のエンドウ・ミツエさんは「アメリカに忠誠を誓っている正しいアメリカ市民である日系アメリカ人の自由を奪って強制収容所に収監することはアメリカの憲法に反する」と収容所内から訴訟を起こしました。
1944年にアメリカ最高裁はエンドウさんの主張を認め「忠実なアメリカ市民である日系アメリカ人を強制収容していることは違憲である」との判決を言い渡しました。
これを契機として、アメリカにおいて敵国系と見なされていた日系人の名誉が回復しました。
この行動を称え、1945年の終戦以来、実に80年の時を過ぎて大統領市民勲章が贈られました。
日系人で大統領市民勲章を贈られたのは第二次世界大戦中にヨーロッパ戦線で活躍した日系人部隊442部隊のテリー・シマ氏以来、二人目となりました。
称賛に値する働きをしても、評価されないまま埋もれてしまった英雄は多いですが、たとえ遠い過去の話であっても、正当に評価され勲章が贈られたことは大変喜ばしいニュースだと感じます。