ハワイ・パールハーバー国立記念館とアリゾナ記念館
ハワイ州オアフ島ホノルル市は日本人にも人気の観光地です。夏休みに訪れる人も多いでしょう。
日本発の旅客機が降り立つホノルル国際空港は、ハワイ州の上院議員を長く勤め、日系人として初めて上院議員議長に就任した故ダニエル・イノウエ氏の功績を称え、ダニエル・イノウエ国際空港と改名されています。
ハワイ州は日本からの移民が多く、現在でも日系人の方が多数暮らしている州です。
ハワイ州最大の都市・ホノルルから車で15分の場所にパール・ハーバー(真珠湾)があります。1941年12月8日に日本軍が奇襲攻撃を掛け、3,000名の米兵が亡くなったアメリカの基地がある場所です。
現在は、パール・ハーバー国立記念館(Pearl Harbor National Memorial) が建設され、第二次世界大戦・真珠湾攻撃の時の記録画像が多数展示されています。アメリカ本土からのアメリカ人だけでなく世界中の方が訪れて、当時の悲劇に心を痛めています。
パール・ハーバー国立記念館からボートで10分の海上には真珠湾攻撃で亡くたった兵士を慰霊する水上の慰霊館・アリゾナ記念館(USS Arizona Memorial) があります。パール・ハーバー国立記念館でアリゾナ記念館の見学を希望すると出航時間が刻印されたボートチケットが渡されます。
アリゾナ記念館を訪れる人は、ボートに乗る前に、必ず「真珠湾攻撃とアリゾナ記念館」に関する解説ビデオを見る必要があります。英語だけでなく、日本語・中国語・韓国語・フランス語・ドイツ語など、全世界の国々の言葉で翻訳された音声ヘッドフォンが渡されるので、どの国から訪れた人でも、その国の言葉で解説を聞きながらビデオを見ることが出来ます。
ビデオの内容は、決して日本を非難するものでは無く、日米が戦争に突入するまでの歴史的な背景や、その被害の大きさなどが語られ、一般市民や前線で戦く兵士は、一部の政治家による国家同士の諍いの犠牲者である、と語られています。国民を戦争に導かないようにする良い政治家を選ぶことが国民の使命である、と強調した内容になっています。
海上のアリゾナ記念館には15分程度滞在しますが、多くの訪問者が真珠湾攻撃で亡くなった兵士の家族の方々で、花などを供えて、故人の冥福を祈っています。
パール・ハーバー国立記念館もアリゾナ記念館も無料で入場できます(有料の博物館・記念館も併設されています)。車で訪れると駐車代として一台7ドルのオンライン寄付を求められます。
展示物には陰惨な写真は一切なく、子供が訪れても心配ない展示になっています。
ホノルルの繁華街から車で15分程度・バスなら30-40分で行くことが出来ます。
残念なことに日本人観光客の姿を見ることは極めて稀です。戦争の傷跡を知り、平和な国を維持する思いを再確認する意味でも、日本人に是非、訪れていただきたい場所です。

https://www.pearlharborhistoricsites.org/
https://www.nps.gov/perl/index.htm

https://www.nps.gov/perl/uss-arizona-memorial-programs.htm