物理化学演習 第2回
予習編
第2回では系に流入する熱の計算方法と熱力学第1法則の応用として熱機関について演習します。熱と仕事を見積もることができるようになれば、熱力学第1法則を理解したも同然と言っても過言ではないと思います。その応用として、熱機関の各段階で出入りする仕事や熱を計算し、外部に取り出せる仕事を見積もれるようになりましょう。
第1回でも強調しましたが、数少ない用語や式の意味・定義や定理の使い方を正確にものにすることで、複雑に見える問題も実はそれほどでもないことに気がつくはずですので、本演習を通じてそれを実感してください。
今回の要点
- 熱の計算方法を理解する。
- 熱機関とは何か、各段階を細かく見ながら理解する。
物理化学演習 第2回
復習編
今回は、熱、内部エネルギーの計算と熱力学第1法則の応用(熱機関)について学びました。前回の仕事の計算に続き、熱や内部エネルギーの計算方法を演習しました。その過程でエンタルピーを定義し、その意味を確認しました。また、熱力学第1法則を熱機関に関わる3種の可逆変化に適用し、各可逆変化での熱、仕事、内部エネルギーの変化の様子を比較しました。今後可逆変化についての熱などの出入りはエントロピーを計算する上で非常に重要なので、今回までの内容はしっかり復習してください。
次回は、残る1種の可逆変化、化学反応のエンタルピー変化とエントロピーの定義について演習を行います。
復習ポイント
- 熱の計算方法を思い出す。
- 内部エネルギー、エンタルピーとモル比熱の関係を確認する。
- 解析可能な可逆変化の熱、仕事、内部エネルギーの計算をできるようになる。