無機化学 第14回
予習編
無機化学・第14回では、金属結晶中の間隙とイオン結晶の構造および酸塩基の分類を学びます。
剛体球の詰め方を学んだ際にその隙間にも注目していました。イオン結晶の構造はまさにこの隙間を理解することから始まります。それがどういう意味なのかは、前回の内容をよく頭にいれておいてもらう必要があるので、金属結晶の典型例をよく思い出しておいてください。また、新しい内容として酸・塩基について学習を進めます。
今回の要点
- 剛体球が詰まった時にできる間隙の種類とイオン結晶の関係性を理解する。
- 酸や塩基の種類(定義)をまとめて理解する。
無機化学 第14回
復習編
今回は、イオン結晶の構造および酸塩基の分類を学びました。
立方最密充填や六方最密充填で詰まった一方のイオンが作る間隙に、対となるイオンが入り込むことでイオン結晶が形成されることを学びました。また、間隙の大きさは配位数と相関がある、また、イオン半径の比率によってだいたい結晶構造を予測・説明できることも学習しました。高校化学までは、教科書や問題集で良く見かけるイオン結晶を覚える、ということの方が多かったと思いますが、剛体球を詰め、さらにそれが作る間隙にも注目することで、金属結晶だけでなくイオン結晶も統一的に理解できるようになります。この点を良く理解し、様々な結晶構造を理解できるようにしておきましょう。
加えて、今回は無機化合物に特徴的な性質の一つである酸塩基について、その分類法を数種学びました。ここも、半分以上高校化学の範囲だったので、頭に入れやすかったのではないかと思います。
いよいよ次回は無機化学最終回ですので、これまでの項目を復習しつつ、最終回に臨んでください。
復習ポイント
- イオン結晶の構造を剛体球の詰め方とその間隙に関連させて理解する。
- 酸塩基の定義を確認し、様々な酸塩基反応に対して酸塩基に区別がつけられるようになる。