無機化学 第13回
予習編
無機化学・第13回では、固体の電子構造と性質および金属の結晶構造を学習します。
前回学習した固体の電子構造が理解できるようになると、金属や半導体が示す特有の物性が説明できるようになります。また、その物性の元となる無限個の原子からなる構造について、剛体球の詰め方を復習・学びます。後半部は高校化学「金属の結晶構造」で扱われている内容なので、その内容を思い出しておくとよいでしょう。
今回の要点
- 固体の電子構造と物性の関係を知る。
- 固体中における様々な原子の詰まり方を学ぶ。
無機化学 第13回
復習編
今回は、固体の電子構造と性質および金属の結晶構造を学びました。
前回学んだ固体の電子構造(バンド構造)から、金属の様々な性質(電導性、熱伝導性、金属光沢等)が理解できることを学習しました。さらに、原子が無限に並ぶ構造の典型例(金属の結晶構造)として、立方最密充填、六方最密充填、体心立方構造、単純立方構造を学びました。剛体球をいかに隙間なく埋めるか、また、逆に隙間を大きく開けて詰めるにはどうすればよいか?という視点でこれらの構造を眺めました。単純立方構造以外は高校化学でもおなじみの構造だったので、難なく飲み込めたと思います。しかし、次回からはその「隙間」に注目して、さらに固体の構造を理解することになるので、剛体球(原子)のつまり方だけでなく、それがつくりだす隙間にも注意して、復習しておいてください。
復習ポイント
- 固体の電子構造から、金属や半導体の諸性質を説明できるようになる。
- 剛体球が規則的に並ぶ幾つかの構造を頭に入れ、その間隙にも注目しておく。