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無機化学 第10回


予習編


 無機化学・第10回では、分子軌道理論による化学結合の考え方を学びます。

 前回、ルイス構造と原子軌道を結びつける理論として、原子価結合理論と混成軌道の考え方を導入しました。今回は、簡単な分子として同じ水素原子2個からなる水素分子(等核二原子分子)を原子価結合理論の見方から眺めた後に、同じ分子を新しい考え方として分子軌道理論の立場から理解します。

 いずれの理論も、量子論に基づいて分子を理解するという点では共通しているのですが、その方法論はだいぶ異なります。この講義では詳しい(厳密な)議論には深入りしませんが、その違いや長所短所について解説します。

今回の要点

  • 量子論に基づく分子の理解の手法には、原子価結合理論と分子軌道理論がある。
  • ルイス構造、原子価結合理論、分子軌道理論の考え方を比較し、その長所短所をおさえる。

 

無機化学 第10回


復習編


 今回は、分子軌道法の基本的な考え方とその作り方を学びました。

 原子の構造や性質を考えるために原子軌道を用いたように、分子も分子軌道によって理解するという立場で話を始めました。分子軌道はそれを構成する原子の原子軌道を足し合わせて作ること、また、その原子軌道の相互作用には強弱(もしくは有無)があることを学びました。また、原子価結合理論と分子軌道理論を比較するために、等核二原子分子を例にとり、その捉え方の違いを比較しました。

 現在分子を理解するための方法としては分子軌道理論が優勢ですので、分子軌道の考え方に慣れていきましょう。

復習ポイント

  • 分子軌道の構成の仕方をマスターする。
  • 原子価結合理論と分子軌道理論の違いをおさえる。

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