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無機化学 第4回


予習編


 無機化学・第4回では、原子軌道の形に注目し、また、そこに複数の電子を詰めることを考えます。

 前回までに量子論によって、電子は原子核の周りを自由気ままに動けるのではないこと、また、動ける範囲や方向が決まっていることを学びました。この電子が動ける範囲の違いによって、電子のエネルギーが同じものと異なるものがあることを学びます。また、原子の中に1個だけ電子が詰まっているのと多数の電子が詰まっているのとでは事情が異なることを学びます。

 私たちが扱う分子や金属のほとんどは、多くの電子をもつ原子から成り立っているので、今回の内容もしっかり理解して、今後の学習につなげていきましょう。

今回の要点

  • 原子軌道によって、電子のもつエネルギーが異なる。
  • 多くの電子が詰まった原子内では、電子がもつエネルギーが細分化される。

 

無機化学 第4回


復習編


 今回は、原子軌道の形(方位量子数・磁気量子数の違い)に周期性やエネルギーの違いが見られることを学びました。また、多電子原子に見られる貫入と遮蔽の効果を学び、多電子原子では原子核と電子の間の引力だけでなく、電子間の斥力も考慮しなければならないことを学びました。

 今回は、原子軌道の形をより細かく見ることで、隣接する軌道に入っている電子がどのように相互作用するかというのがイメージできるようになるかが鍵です。隣の電子の間に反発力が働くという考え方は原子に限らず、分子のも見られることなので、軌道の形、その中に入っている電子、そして、電子間反発が頭の中で描けるようにしておきましょう。

復習ポイント

  • 原子軌道の形によって、周期性やエネルギーに違いがあることを確認する。
  • 電子が入っている原子軌道の形によって、電子の原子核への近づき方が異なることを理解する。
  • 有効核電荷はSlaterの規則から概算できる。

(2) 無機化学