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無機工業化学


シラバス


授業基本情報

科目名:「無機工業化学」 専門教育科目(K700101) 2017年度・前期・水3限
担当:森本 樹 (工学部応用化学科)
教室:研究棟A502
対象:工学部応用化学科1年・2年
単位数:2
リンク:東京工科大学シラバス

授業概要

 我々の生活に役立つ無機化合物や金属錯体・有機金属化合物の製法・性質・役割を扱う。1年次に無機化学で学んだ原子・イオン・分子などが示す様々な性質を利用した先端無機材料、固体触媒や遷移金属触媒などを例にして、無機化合物や金属錯体が現代社会にいかに役立っているかを学ぶ。またそれを理解するための発展的な無機化学も学習する。この講義によって、工業的に生産される無機化合物の機能を説明し、また先端材料や触媒等の性能を理解するための無機化学の知識を身につけることができる。

到達目標

 各種無機化合物の製法・性質とその工業化学的な役割を知る。また、典型元素や遷移金属元素のそれぞれを特徴づける軌道の形とエネルギーに基づいて、それらの元素からなる金属錯体・有機金属化合物や無機固体等の構造・性質・反応性を理解する。これらを通じて、金属錯体・有機金属化合物・無機固体等からなる先端材料や触媒等の性能を理解し、説明できるようになる。
【実学に基づく専門能力、論理的な思考能力、分析・評価能力、問題解決力】

授業方法

 授業は黒板とプロジェクターを併用する。講義は基本的に教科書に沿って進め、毎回まとめ・演習プリント、また、必要に応じて補助資料等を配布する。さらに、小テストを毎回行い、要点の確認と復習を行う。ノートPCを使用する場合は事前にアナウンスする。

履修上の注意

 無機化合物・有機金属化合物や固体材料等の理解に欠かせない多くの内容を扱う科目であるので、予習・復習が必須である。また、毎回の講義内容をその場でよく理解するように努めること。

準備学習

 1年後期・無機化学で学んだ内容を復習しておくと、講義の理解に大いに役立つ。また、予習においては、毎回配布するまとめ・演習プリントの内容を確認し、演習問題を解き、次回の講義内容を把握しておくこと。復習では、講義で扱った内容や問題を自分で考え、解き直し、その内容が定着するように努め、またノートに要点をまとめること。

成績評価方法・基準

 毎回の小テストとレポート(40%)と期末試験(60%)から総合的に評価する。

教科書

 シュライバー・アトキンス 無機化学(下) 第4版(東京化学同人)

参考書

 新しい工業化学 環境との調和をめざして(化学同人)
 無機工業化学 第4版(東京化学同人)
 基礎無機化学 第3版(東京化学同人、荻野博・飛田博実・岡崎雅明著)
 基礎無機化学(東京化学同人、下井守著)
 ハートウィグ 有機遷移金属化学(上)(下) (東京化学同人)
 ウエスト固体化学 基礎と応用(講談社)
 Inorganic Chemistry 6th ed., Oxford University Press, Mark Weller, Tina Overton, Jonathan Rourke, Fraser Armstrong, Peter Atkins

授業計画

 第1回:イントロダクション - 無機化学の基礎の復習
 第2回:無機製造化学工業(1) - 無機酸
 第3回:無機製造化学工業(2) - ソーダ・塩素
 第4回:無機製造化学工業(3) - 水素・アンモニア・肥料
 第5回:典型金属化合物の構造と性質(1) - 典型金属化合物に関係する軌道と結合
 第6回:典型金属化合物の構造と性質(2) - 典型金属化合物の性質と反応性
 第7回:d金属錯体の構造と性質(1) - 結晶場理論とd金属錯体の性質
 第8回:d金属錯体の構造と性質(2) - 配位子場理論とd金属錯体の性質
 第9回:d金属錯体の構造と性質(3) - d金属錯体の反応性
 第10回:d金属錯体の構造と性質(4) - d金属錯体を用いた機能性材料・デバイス
 第11回:有機金属化合物の構造と性質(1) - 有機金属化合物に関係する軌道と結合
 第12回:有機金属化合物の構造と性質(2) - 有機金属化合物の性質と反応性
 第13回:有機金属化合物の構造と性質(3) - 有機金属化合物を用いる触媒反応
 第14回:無機固体材料の構造と性質(1) - 無機固体の構造的特徴と諸性質
 第15回:無機固体材料の構造と性質(2) - 無機固体を用いた機能性材料・デバイス


(4) 無機工業化学